饕餮は、甲殻類が好物だ。そして、exakta マウントが大好き。加えて、ゼブラを偏愛している。
35㎜とはいえ一応甲殻類、exakta、そしてゼブラ……と来たら、まずは flektogon あたりなのでしょうが、意表をついて(?)、今日は enna lithagon 35mm f2.8 です。だって、軽いんだもん。
カメラ本体が小さいので目立ちませんが、レンズも相当、小柄です。
レンズ発病間もなくebayで見つけたもの。甲殻類で、exaktaで、ゼブラ……なら、もう自動的に購入するころでした。100ポンド程度でしたっけ。英国の女性から買い受けたレンズで、小さくてかわいい皮のケースに入って届きました。
マウント・アダプターが大きい。このレンズには、色々なヴァージョンがあるそうで、f2.8は、ありそうでなさそうです。カメラに押しつぶされているのは、ウェット・フライのケースかな。
饕餮は、2000年から ebay を利用していました。最初は、美術品や工芸品、ファクシミリの楽譜などを取引していたのですが、そのうちに、レンズという細菌に感染してしまって。
これを撮った日は、台風の翌日、大変蒸し暑かったので、ドイツのシュヴァルツ・ヴァルトに迷い込んだフランスの敗残兵のような気持ちもしました。シューマンの、『二人の擲弾兵』てな感じ?
ナポレオン一世のロシア侵攻後、抑留されていたフランス軍の二人の擲弾兵が、帰国の途上立ち寄ったドイツで祖国の配線に誤りがあって、工事のやり直し。
「一つ、願いを聞いてくれないか、戦友よ」
「今おれが死んだら、おれの屍をフランスに運んで、フランスの大地に埋めてくれないか…?」
「武勲の紅勲章を胸に、そして手には火打石式の小銃を……。そして、おれはその墓場の中で、耳を澄ませている。大砲の唸り、剣の鳴る音に……。そしたらおれは、皇帝を守るために……。」
……ドイツ国民の複雑な心境を思うと、ハング・アップします。というか、お骨になって成仏してくださいませ。
寄り寄り。
強力なAWBのせいか、色の破綻は見受けられません。
定点観測でも、周辺は少し流れますが、なかなか良好な結果でした。というより、このレンズには少々ビックリです。
またいずれ、取り上げたいと思ってます(期待はしないでください)。