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2014年9月3日水曜日

"Ekakta Mount Alliance are Go!" a.schacht ulm travegon 35mm f3.5 (circa 1956???)


 何かを論じるにあたりまずはその語原までさかのぼって考えることは、ある種の「はったり」として僕のいる業界にかかわらず良く行われることだが、シャハトの trave..... シリーズの場合は、あまり成功とはいえなかった。

 軽く、事典やネットで調べたtところ、traveではなにも見つけることができなかった。travel については、「旅の苦労」(旅は苦労を含意している! なるほど)程度のことしかわからない。フランス語でtravel にあたるtravailについては、後期ラテン語でのtrepaliumという拷問道具から来たらしい。ラテン語だと tres(3)+palus(杭)だという。杖でもついて、三本足で旅に出たとか? 昔は、旅には苦労がつきものだったのでせう(以上は、別に読んでいただかなくても結構です)。

 つまり、schacht のtrave... シリーズで鍵となるのは、「旅」ではなく、「三」という数字であろう。だって、昔所有していた75mm? のレンズなんか、軽かったけれども嵩張ったし、ベローズ・レンズのtravegar なんて、旅用とは思えません。であれば、レンズ用語で「三」は、なんだかトリプレットなのであろうけど、このシリーズが総てトリプレットなのか? そんなバニャニャ。

 ということで、今回は、schacht の広角、travegon 35mm f3.5 です。




 schachtは、albert schacht(アルベルト・シャハト)が創業した昔の西ドイツのレンズ・メーカーで、あまり資料は残っていないとか。schneider その他のOEMの制作も請け負っていたらしいけど、その他のことは、ここよりも学究的なサイトがあるので、そちらでどうぞ。

 このレンズは、プリセット絞りで、シャッターを切る前に、黒い前枠を回して絞りを開放にして、ピントを合わせ、更にexakta 特有のピンを押してセットした絞りに合わせ……というギミックが満載。別に、そんな儀式に付き合う理由もないのですが、一応お遊びの写真なので。


 なぜtravegon か、と問われたら、それは「甲殻」だからです! いやいや、50mm程度の標準を使っていると、視野狭窄みたいに感じて、なんだか気分が悪くなってしまいました。

 それで、写りはどうかと言えば……、とてもよく映るレンズです。どこかの著名人や、レンズの研究者の方は、「怪しい写りのレンズ」と仰っていますが(「猫」や「森」)、そうなのかな? 僕が鈍いのでしょうか? しかし、先人の印象を検証するために、レンズを集めているわけではありませんから。そんなつまらないことは、もう御免なのです!

 レンズは、撮影された写真で何かを語るしかないわけで(撮影者の腕も含め)、高名な方々のお言葉には、ちょっと食傷気味な今日この頃です。

 上の写真、「森が森らしく写ってますね」。


「あ、太陽だ」。まぶしい(笑)。


 「へへへ」。へへへって、なんだ?


 花は、大好き!


 これは、木漏れ日でしょうか?


 誰もいない、水場。


 埼玉県の遊園地。奇抜な色彩感覚ですね。




 埼玉まで運転したご褒美に、おいしいネパール料理を。成城の、「マウント・フィッシュティル」です。ナンの代わりにチャパティを。手前は、ちょっと寄り切れなくて、ぼけてしまいました。


 さらに、なんのご褒美でしょうか、夜は近辺で最高のお店で一杯。祖師谷の「きなり」です。なんだか、幻想的な絵になってしまいました。


 左が、やさしい声の小倉さん。奥は、焼き場の凄腕、金津さん。


 右奥は、頼もしい亭主、中村さん。

 首都高、怖かったよう……。でも、美味しいご飯が食べられて、良かった良かった。

 このレンズは、その独特な色合いが、僕の趣味にぴったりです。また、遊ぼうね。